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ドクターズコラムDOCTOR'S COLUMN

手のトラブル

vol.42「手のトラブル」

2024.01vol.42

寒さ厳しき折、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
本日は冬に多いお悩み、手の皮膚トラブルについてお話しします。手の皮膚トラブルと一口に言っても、手湿疹・ひび・あかぎれ・しもやけなど多数ありそれぞれに違いがあります。またいくつかの疾患が同時に存在することもあります。

今日はそれら一つ一つの原因や予防についてご説明致したいと思います。

  • 手
  • ①手湿疹
    湿疹とは皮膚の表面、表皮や真皮上層に起こる炎症で、かゆみや赤み、水疱(みずぶくれ)やブツブツ(丘疹)など多彩な症状があります。手にできる湿疹を特に手湿疹と言い、家事で洗剤や水に触れる機会の多い主婦に特徴的なため「主婦湿疹」とも言われます。

皮膚の一番表面には角質層があります。角質層には水分と脂質が混ざり合った物質が存在し、皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能を保っています。しかし洗剤に触れると皮膚の脂質が奪われ水分が蒸発します。水に触れると一時的には潤いますが、その後気化熱により水分が蒸発します。角質層の水分・脂質が減ると皮膚はバリア機能を保てず過敏な状態となり湿疹を引き起こします。これが手湿疹です。

  • 食器洗いの画像
  • 手湿疹の予防の基本は保湿です。しっかりした保湿力のあるクリームをお勧めします。水仕事のあと毎回保湿し、外出先にも保湿クリームのチューブを持って行き、1日に何度も付け直しましょう。また、炊事や洗濯などの水仕事の際はゴム手袋をつけるのがお勧めです。
    手袋がつけられない場合は水温と洗剤に注意しましょう。熱いお湯は乾燥につながりますので、ぬるま湯くらいの温度が良いですね。食器用洗剤は低刺激、手荒れに配慮した製品を選びましょう。ドラッグストアで簡単に見つけることができます。

② ひび・あかぎれ
手の皮膚が割れ、水分がしみて痛いひび・あかぎれも冬の代表的な疾患です。皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三層の構造をなしています。表皮の深部から真皮に達するひび割れ(亀裂)をひびと言います。またひびが悪化して出血や赤みが出たものをあかぎれと言います。

  • ハンドクリーム
  • ひび・あかぎれは皮膚の乾燥が大きな原因となります。潤いを保った皮膚は柔らかく伸び、しなやかに動きますが、乾燥した皮膚は硬くなり伸びにくなります。このような状態で指を曲げると皮膚が伸びきらずに指の外側の皮膚が割れてしまうのです。ひび・あかぎれの予防法も手湿疹と同様、保湿です。しっかり保湿をすることで皮膚の柔らかさを保ちひびが入りにくくなります。

③しもやけ
最後にしもやけです。しもやけは、寒さにより血行が悪くなることが原因で起こる疾患です。血液が届きにくい末梢(心臓から遠く離れた場所)に多くできるため、指先にできやすい特徴があります。冷たい刺激にさらされたあとにできやすく、雪の日の翌日はお子様からお年寄りまで、しもやけの患者さんが多く受診されます。しもやけの予防で一番大切なのは、寒さから皮膚を守ることです。普段からお出かけの時は手袋をして、雪や冷たい水に触れるときは防水の手袋を使用しましょう。

水仕事の際は直接触れぬようにビニール手袋をしましょう。冷たい水を使わず、ぬるま湯を使ってください。血行を良くすることも予防になりますので、入浴したり、指先を押してマッサージをしたりするのも効果的です。何度か大きく腕を振るだけでも末梢に血液を送ることができますので屋外で冷えたと感じたときはやってみてください。

  • ミックスナッツ
  • またビタミンEの摂取が血行を良くする効果がありますのでビタミンEを多く含む食品を意識的にとるのも良いですね。アーモンド、かぼちゃ、ほうれん草や大豆などに多く含まれます。

本日は冬に起こる手の皮膚トラブルをまとめてご説明しました。手の皮膚トラブルは、トラブルの範囲は小さいですが家事や仕事に大きな支障を来す疾患です。つらい症状は早めに皮膚科を受診しましょう。どれも簡単に予防ができますので正しく防ぎ、冬も快適に過ごしたいですね。

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嵯峨 真輝 (さが まき)先生

学生の頃から小児皮膚科や女性特有の皮膚科疾患に特に興味を持って学んできました。私自身も妊娠・出産を経験し、子供を育てながら医師の仕事を続けております。

専門分野
皮膚科 小児皮膚科 アレルギー科
資格・学会
日本皮膚科学会正会員 日本レーザー医学会認定医(1種) 小児皮膚科学会員
経歴
東京女子医科大学医学部卒業
東京女子医科大学東医療センター皮膚科入局
同医局研修医終了
東京女子医科大学東医療センター皮膚科研究生
金町駅前クリニック皮膚科医員
2008年 奥戸皮膚科医院 副院長
サイトURL
http://www.okudohifuka.com/